実は通販には不向き!? 完全受注生産の純生ソース

博多んぽん酢は、福岡に住む夫婦が作り始めた
「家族」で作っている純生ソースです。
大根おろし機以外はすべて手作業。
毎日の生産数には限りがあり、大量生産はできません。
保存料を一切使用しない「純生ソース」ですから、
もちろん作り置きもできません。
ご注文があってから作る、完全手作りの受注生産。
作りたてをお送りする際にも、
鮮度と品質を保つため通年「クール便」でしか発送していません。
「できない」が多いこの商品は、
もしかしたら通販に向いていないかもしれません。
それでも、今も、昔も、頑なに手作り無添加で作り続けている理由があります。
悪魔のソースの商品は”品質”です。
博多んぽん酢は
一般家庭の台所を改装した工房で作っています。
作り方も大根おろし機以外は、すべて手作業。
大量の大根も包丁で皮をむき、生姜も包丁を使って丹念に刻みます。すべての調味料のミキシング、ボトリングもラベル貼りも1本1本手作業です。
機械化をすれば効率はあがるかもしれません。
しかし、頑なに手作業にこだわるのには理由があります。
ヘベス、大根、生姜。博多んぽん酢で使用する農作物は生きています。
同じ産地から仕入れても、その年の気象状況で、少しずつ違う個性があります。
「今回の大根は少し辛味が強いようだ。」「今年の生姜は按配がいいね。」
その個性を活かしながら、他の素材とのバランスを調整し味を調えます。
素材一つ一つを、人の目で見て、人の手で感じて、確かめながら作ること。
包丁を使って丹念に刻むことで、栄養分や食感を損なわずに素材を活かすこと。
例えば生姜一つとっても、繊維に沿うように切ることで舌触りが変わる。
機械で切ってしまえば、一気に終わるけれど、切り口はギザギザ。繊維もバラバラ。
どちらの舌触りが良いかは言うまでもないことです。
機械化することで効率はあがっても、
素材のよさを機械が壊してしまっては「博多んぽん酢」とは呼べません。
素材・調味料を加えて、ミキシングする。
時に「おいしくなーれ」と話しかけながら、
同じテンポで混ぜ続ける。
素材を均一に混ぜるために、たとえ腕がちぎれそうになっても我慢しなければいけません。均一に混ざっていなければ、ボトリングする際にバラつきが出て、味自体にもかかわりますが、 舌ざわりやノド越しのまろやかさが変わります。
手間と時間がかかっても、ひとつひとつの素材の持ち味を大切にする。自身の感覚で確かめながら作り上げる。
もし“手づくりの味”というものがあるとすれば、
それは、この“手ワザ”から生まれたものでしょう。
博多で生まれて30年。
「商品は品質です」と言い続けているのにはこんな理由があるのです。
当たり前のことを、当たり前に。

博多んぽん酢は
「日持ちを良くするための一切の科学的な方法に頼らない」
おそらくは日本にただ一つの、まじりけのない「生」ドレッシングです。
「正直で安全な商品をつくる」
この信念は誕生した30年前から変わっていません。
今でこそ「保存料・防腐剤無添加」の商品が当たり前になりつつあります。しかし、博多んぽん酢が生まれた1980年代はそれが当たり前ではない時代でした。
素材の栄養を壊さず、
体に害を与える可能性があるものは使わない。
そんな、食を考える上で「当たり前のことを、当たり前に」続けていた、博多んぽん酢は、日持ちがしない商品として一度店頭から姿を消した時期もありました。
店頭から姿を消していた時間も、無駄に過ごしていたわけではありません。
当初30日間だった消費期限を延ばすことはできないかと試行錯誤を繰り返しました。
もちろん、信念を曲げたわけではありません。
安全でない「保存料・添加物」は使いません。
素材の味を変えてしまう火入れによる殺菌も行いません。
試行錯誤を繰り返し、時には失敗しながらも、辿り着いたのは”秘伝の配合”。
その結果、今では消費期限を90日まで延ばすことに成功しました。
(商品としては開封後なるべく早くお召し上がりいただくようにお願いしています)
そして、今。
時代が追いついたというと大げさかもしれませんが、
博多んぽん酢の「当たり前」が当たり前として受け入れられる時代になりました。
「保存料・防腐剤無添加では当たり前な商品じゃないか。」
そう言われて嬉しいのは、頑固に作り続けた信念があるからです。